「使用上の注意」解説
PART I:重大な副作用の解説
(心不全、浮腫、肝機能障害、低血糖について)
1. 重大な副作用 −心不全、浮腫について−
承認時までの臨床試験成績 // 市販後調査
心不全、浮腫についてご留意いただきたい点
2. 重大な副作用 −肝機能障害について−
承認時までの臨床試験成績 // 毒性試験
// 市販後調査
肝機能障害についてご留意いただきたい点
3. 重大な副作用 −低血糖について−
低血糖についてご留意いただきたい点
PART II:項目ごとの解説
1.効能・効果に関連する使用上の注意 // 2.用法・用量に関連する使用上の注意
// 3.禁忌 // 4.慎重投与
// 5.重要な基本的注意 // 6.相互作用
// 7.副作用 // (1)重大な副作用
// (2)その他の副作用 // 8.高齢者への投与
// 9.妊婦、産婦、授乳婦等への投与 // 10.小児等への投与
// 11.適用上の注意 // 12.その他の注意
PART I:重大な副作用の解説
(肝機能障害、浮腫、低血糖について)
2.重大な副作用 −肝機能障害について−
2009年(平成21年)3月「効能・効果」追加のご案内:インスリン製剤併用
2005年(平成17年)11月「使用上の注意」改訂のお知らせ
肝機能障害に関する使用上の注意事項
| 【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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| (3) |
重篤な肝機能障害のある患者[本剤は主に肝臓で代謝されるため、蓄積するおそれがある。] |
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1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
| (1) |
次に掲げる患者又は状態 |
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2) |
肝又は腎機能障害(【禁忌】の項参照) |
4. 副作用
| (1) |
重大な副作用
2005年(平成17年)11月「使用上の注意」改訂のお知らせ |
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3) |
AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸(0.1%未満)が報告されており、類薬(トログリタゾン)で劇症肝炎を含む肝炎(0.1%未満)が報告されているので、観察を十分に行うとともに、少なくとも投与開始後12カ月までは1カ月に1回肝機能検査を実施し、以降も定期的(3カ月に1回程度)に肝機能検査を実施して、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 |
(2)その他の副作用
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5%以上 |
0.1〜5%未満 |
0.1%未満 |
| 5)肝 臓注5) |
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AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、γ-GTPの上昇 |
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(1)承認時までの臨床試験成績
| 1) |
ピオグリタゾン(アクトス) |
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1. |
国内の臨床試験
国内の臨床試験においては、安全性集計対象例1,225例中、臨床検査値の異常変動とされ、かつ本剤との因果関係を否定できない肝機能検査値異常の発現状況は表ロ-1のとおりでした。この中には高度と判定されたものはありませんでした。他に用法・用量外(7.5mg,
60mg, 90mg/日)の症例が56例あり、γ-GTP上昇が2例に、ALT(GPT)上昇および血清総ビリルビン上昇が各1例にみられましたが、いずれも軽度なものでした。国内の臨床試験では本剤との因果関係を否定できない正常上限の3倍〔ALT(GPT)の当該施設の正常値上限が40とすると120:以下3N〕以上のALT(GPT)値の上昇はみられず、ALT(GPT)上昇例10例中の最高値は91Uでした。 |
表ロ-1 肝機能検査値異常発現状況
2009年(平成21年)3月「効能・効果」追加のご案内:インスリン製剤併用
(ピオグリタゾン、国内の臨床試験、用法・用量内、因果関係:関連なしを除く)
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異常変動例数/測定実施例数 |
| AST(GOT)上昇 |
9/1,212(0.7%) |
| ALT(GPT)上昇 |
11/1,216(0.9%) |
| AL-P上昇 |
6/1,212(0.5%) |
| γ-GPT上昇 |
11/1,203(0.9%) |
| 血中ビリルビン増加 |
2/1,189(0.2%) |
(承認時資料集計:2002年6月)
肝機能検査値異常については、上述したもの以外にも、関連なしとされたものや、投与前から既に異常値を呈していた等の理由から臨床検査値の異常変動とされなかったものがありますが、これらを含めて集計すると、国内の臨床試験において、ALT(GPT)値が3N以上に上昇した例は1,281例中10例ありました。
これらの10例については、全例が投与開始時点ですでに異常値を呈しており、多飲や合併する脂肪肝の影響が考えられる症例でした。
このような肝障害やその既往歴のある症例では慎重な使用が望まれます。
国内で行われた臨床試験のうち、プラセボを対照とした比較試験においてALT(GPT)値が3N以上に上昇した症例を因果関係にかかわらずみると、本剤投与群では0.7%(4/570例)、プラセボ投与群では0.7%(2/280例)であり両群間に差はみられていません。
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なぜALT(GPT)≧3Nなのか?
AST(GOT)が心筋や骨格筋などにも存在する一方、ALT(GPT)はより肝特異性が高く、肝細胞障害を鋭敏に反映する指標です。トログリタゾンの臨床試験でみられた肝障害は肝細胞障害型あるいは混合型であることから、トログリタゾン服用中の患者のモニタリングにはALT(GPT)が最もよい指標とされています。米国FDAは、新薬審査において、以前からALT(GPT)については3N以上を臨床的意義のある異常としています。
PB Watkins et al, Hepatic dysfunction associated with troglitazone,
NEJM, 338(13): 916-7, 1998.
FDA, Draft guidelines for the format and content of the clinical data section
of an application, FDA, 1986.
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| 2) |
米国の承認時までの臨床成績
米国で実施されたプラセボを対照とした比較試験では、ALT(GPT)値が3N以上に上昇した例は本剤投与群では0.3%(4/1,526例)、プラセボ投与群では0.3%(2/793例)であり両群間に差はみられませんでした。また、臨床薬理試験では0.3%(1/397例)、長期投与オープン試験では0.5%(6/1,325例)の症例でALT(GPT)値が3N以上に上昇していました(図ロ-2)。
プラセボを対照とした比較試験において、より軽度な異常、すなわちALT(GPT)、AST(GOT)、γ-GTPおよびAL-Pについては1.5N以上、総ビリルビンは1.5mg/dL以上に上昇した症例率を比較すると図ロ-3のとおりとなり、やはり、本剤投与群における異常値発現率はプラセボ投与群のそれを上まわるものではありませんでした。
米国の試験でALT(GPT)値が3N以上に上昇した10例については、いずれも既存の肝・胆道系疾患あるいは併用薬の関与が考えられました。
以上、日米の臨床試験からは、本剤投与中の肝機能検査値異常の発現状況はプラセボのそれと程度・頻度ともに同程度で肝障害性を疑わせる所見はありません。また、ALT(GPT)値が10N以上に上昇した例は認められていません。
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図ロ-2 ALT(GPT)≧3Nの発現率(ピオグリタゾン、米国の臨床試験、因果関係不問)
第73回内分泌・代謝系医薬品諮問委員会(99.4.23)発表時の資料、タケダアメリカR&Dセンター

図ロ−3 軽度の肝機能検査値異常の発現率
(ピオグリタゾン、米国のプラセボを対照とした比較試験、因果関係不問)
第73回内分泌・代謝系医薬品諮問委員会(99.4.23)発表時の資料、タケダアメリカR&Dセンター

| 2) |
類薬(トログリタゾン、ロシグリタゾン) |
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1. |
トログリタゾン※
国内の臨床試験においては、安全性集計対象例1,204例中、AST(GOT)上昇が0.5%(5/1,110)に、ALT(GPT)上昇が0.5%(6/1,111)にみられています1)。北米で行われた臨床試験では、プラセボが投与された475例でALT(GDP)値が3Nを超えた例が3例(0.6%)あり、トログリタゾンが投与された2,510例中ALT(GPT)値が3Nを超えた例は48例(1.9%)、10Nを超えた例は17例(0.7%)で、30Nを超えた例は5例(0.2%)であり、2例が黄疸を呈しています2),3)。
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| 1) |
新医薬品承認審査概要(SBA) No.9トログリタゾン、(財)日本公定書協会、1997. |
| 2) |
トログリタゾンの米国の添付文書(June 1999) |
| 3) |
Watkins PB et al, Hepatic dysfunction associated with troglitazone, N. Engl.
J. Med., 338(13):916-7, 1998. |
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※本剤については、2000年3月日本、米国において販売中止されている。 |
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2. |
ロシグリタゾン |
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ロシグリタゾンの臨床試験では、プラセボあるいは実薬を対照とした二重盲検比較試験において、3,455名がロシグリタゾンを単独あるいは他の糖尿病薬とともに投与されました。これらの試験では、プラセボが投与された561例でALT(GPT)値が3Nを超えた例が1例(0.2%)あり、ロシグリタゾンが投与された3,455例中ALT(GPT)値が3Nを超えた例が6例(0.2%)あり、スルホニルウレア系薬剤またはメトホルミンが投与された828例中ALT(GPT)値が3Nを超えた例が4例(0.5%)であり、プラセボ投与群とロシグリタゾン投与群との間に差はみられていません1) |
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|
1)Salzman A et al, Rosiglitazone therapy is not associated
with hepatotoxicity, Diabetes, 48(suppl.1):A95, 1999. |
| (2) |
毒性試験 |
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動物に対する反復投与毒性試験成績からみた場合、本剤の高用量投与により肝関連酵素の上昇、肝重量の増加および肝細胞の肥大がみられ、いずれも休薬により回復しました。一方類薬(トログリタゾン)ではこれらの所見に加え、がん原性試験では肝細胞の壊死、肝腫瘍も認められており1)、基礎試験の面からも肝細胞障害性の差異が窺われます。
当社研究所においても、ヒト肝癌由来細胞株を用いて、本剤および類薬(トログリタゾン)の肝細胞毒性を確認したところ、本剤では細胞毒性はみられませんでしたが、類薬(トログリタゾン)では濃度依存性の細胞毒性が観察されました。
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| |
1)Summary Basis of Approval, FDA |
| (3) |
市販後調査 |
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類薬(トログリタゾン)では日米欧での発売以来、劇症肝炎を含む重篤な肝機能障害の報告が集積され、各国で種々の対策がとられてきました。
アクトスの国内外の承認時までの臨床試験においては、劇症肝炎等の重篤な肝機能障害の発現はなく、肝機能検査値異常の程度・頻度はともにプラセボと同程度でした。しかし、類薬(トログリタゾン)では市販後に劇症肝炎等が報告されていること、本剤も市販後においてはより多くの患者に使用され、多彩な病態と多くの併用薬を有する患者に長期に投与されることなどから、実地臨床の場で重篤な肝機能障害を未然に防止するために、本剤の投与にあたっては定期的な肝機能検査の実施をお願いしています。
発売以来弊社は、肝臓に対する本剤の安全性を確認するために、通常実施される副作用自発報告の収集や3,000例の使用成績調査のみならず、特別調査として17,000例、計20,000例において肝機能のモニタリングを実施しておりますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
なお、市販後に本剤との因果関係を否定できない重篤な肝機能障害の発現状況をふまえ、平成13年3月に「使用上の注意」の「重大な副作用」の項にAST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸(0.1%未満)が報告されている旨を追記しました。下記に肝機能障害の症例を紹介します。
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<症例の概要>
No.
性
年齢 |
投与目的
(合併症) |
1 日投与量
投与期間 |
副作用の経過・処置
|
転帰 |
No.1
男
60代 |
2型糖尿病
(糖尿病性末梢神経障害)
(脳梗塞)
(狭心症)
(不整脈)
(高血圧)
(腎炎)
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30mg×56日 |
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黄疸、肝機能障害 |
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糖尿病の罹病歴は約30年。 |
| 約3年半前: |
脳梗塞、高血圧、糖尿病、虚血性心疾患に対し治療開始。 |
| 約10ヶ月前: |
高血圧、糖尿病で通院中、虚血性心疾患検査目的で他院紹介。 |
| 約9ヶ月前: |
冠動脈三枝病変を確認し、バイパス手術施行。 |
| 約8ヶ月前: |
入院中、心嚢水貯留あり、心嚢ドレナージ術施行。 |
| 146日前: |
他院(外科)通院中、心嚢水貯留再燃あり。外科入院の上、胸腔鏡下、心嚢ドレナージ術施行。以降、心嚢水貯留再燃なし。 |
| 3ヶ月前: |
当院(外来)通院再開。 |
| 2ヶ月前: |
末梢神経障害を認める。 |
| 56日前: |
ボグリボースを中止し、本剤、エパルレスタット、メコバラミン投与開始。 |
| 発現日: |
末梢神経障害改善。採血にて肝機能障害[AST(GOT)、:255、ALT(GPT):244]を認め、安静精査加療目的に他院紹介。本剤投与中止。
|
| 4日後: |
入院。グリチルリチン配合剤投与開始。入院安静加療にても検査上の改善認めず。 |
| 20日後: |
他院(消化器内科)受診。黄疸を認める。エパルレスタット、メコバラミン投与中止。 |
| 21日後: |
入院。グルカゴン・インスリン療法開始(42日後迄)。
グルタチオン(34日後迄)、グリチルリチン配合剤(40mL)投与。 |
| 45日後: |
グリチルリチン配合剤(40mL)隔日投与に変更。 |
| 55日後: |
グリチルリチン配合剤(60mL)隔日投与に変更。 |
| 65日後: |
グリチルリチン配合剤(60mL)連日投与に変更(88日後迄)。 |
| 89日後: |
退院。 |
| 117日後: |
軽快。 |
|
<ウイルス検査結果>
| |
22日後 |
62日後 |
| HBs抗原 |
陰性 |
陰性 |
| 抗HCV抗体 |
陰性 |
陰性 |
| HCV-RNA |
陰性 |
陰性 |
<超音波検査結果> (4日後)
異常所見なし
<自己免疫検査結果> (20日後)
抗核抗体:陰性
<DLST結果> (113日後)
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測定値 |
S.I |
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| 本剤 |
1039 |
199 |
偽陽性 |
| コントロール |
521 |
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軽快 |
| 併用薬 |
エパルレスタット、グリベンクラミド、一硝酸イソソルビド、ニザチジン、メコバラミン、アスピリンダイアルミネート、フロセミド |
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No.2
男
70代 |
2型糖尿病
(高血圧症)
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30mg×135日 |
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黄疸、肝機能障害 |
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糖尿病の罹病歴は不明。 |
| 344日前: |
本人都合にて、他院(A)より当院転院。ロサルタンカリウム、グリベンクラミド、トログリタゾン投与開始。 |
| 148日前: |
トログリタゾンからボグリボースに投与変更。 |
| 135日前: |
ボグリボースから本剤に投与変更。糖尿病コントロール不良であった。AST(GOT)、ALT(GPT)値正常であった。 |
| 9日前: |
定期チェックにて、AST(GOT)18、ALT(GPT)14、LDH476、HbA1c 8.2%。 |
| 約1週間前: |
背中にかゆみを認める。 |
| 4日前: |
2〜3日前より背中がかゆいと訴え、来院。背中に膨疹を確認。 |
| 発現日: |
4日前と同様症状で来院。黄疸を確認。AST(GOT)334、ALT(GPT)437、総ビリルビン5.2と上昇したため、肝障害として他院(B)紹介し、精査加療のため他院(B)入院。症状としては、そう痒、黄疸、全身倦怠感のみであった(全身倦怠感のみ発現日不明)。
全内服薬中止。糖尿病はインスリン投与にてコントロール。安静にし、経過観察。来院時、PT13.4秒(54.7%)。 |
| 5日後: |
AST(GOT)763、ALT(GPT)1380と最高値となる。 |
| 20日後: |
糖尿病コントロールのため、グリベンクラミド、ボグリボース投与開始。 |
| 21日後: |
その後の採血にて、肝障害の出現なし。(再悪化なし)。 |
| 27日後: |
他院を退院し、当院紹介。 |
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<ウイルス検査結果> (4日後)
HBs抗原、抗HCV抗体、抗HBc-IgM抗体、抗HAV-IgM抗体、抗核抗体、抗平滑筋抗体、抗ミトコンドリア抗体:いずれも陰性
<超音波> (4日後)
<CTスキャン> (11日後)
所見:胆石のみ
胆嚢炎の所見(-) 他正常
<DLST結果> (12日後)
| 本剤 |
陰性 |
| ロサルタンカリウム |
陰性 |
| グリベンクラミド |
陰性 |
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軽快 |
| 併用薬 |
ロサルタンカリウム、グリベンクラミド |
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No.3
女
40代 |
2型糖尿病 |
15mg×127日 |
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肝機能障害 |
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糖尿病の罹病歴は約4年間。 |
| 約2年前: |
職場入社時健診にて、糖尿病指摘され要治療となる。 |
| 694日前: |
当院初診。薬物療法(グリベンクラミド)開始。栄養指導(1500kcaL)、食事、運動療法も開始。この時点で合併症認めず。 |
| 582日前: |
コントロール不良(空腹時血糖243mg/dL、HbA1c 8.7%)のため、トログリタゾン併用投与開始。 |
| 218日前: |
トログリタゾン投与中止。 |
| 190日前: |
トログリタゾンからボグリボーズに投与変更。 |
| 162日前: |
ボグリボーズ投与中止。 |
| 127日前: |
本剤の投与開始。 |
| 発現日: |
定期的外来受診にて、採血の結果肝機能障害を認める。空腹時血糖203mg/dL、HbA1c 8.0%と従来と著変なし。自覚症状は全くなく、全身所見も変化なく、肝機能の高度異常のため、精査を含めて即日入院とした。なお、原因不明のため薬剤によることも否定できないので、本剤、グリベンクラミド投与中止とした。
入院後、安静とグリチルリチン配合剤等の点滴処置にて、5日後には改善傾向が認められる。 |
| 6日後: |
自覚症状もなく、患者の希望もあり退院となる。 |
| 14日後: |
回復。その後、同様症状発現せず。 |
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<ウイルス検査結果> (発現日)
HBs抗原、抗HBc-IgM抗体、抗HAV-IgM抗体、抗HCV抗体:いずれも陰性
<CT検査結果> (発現日)
正常所見:肝、胆、膵、腎に特記所見なし。
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回復 |
| 併用薬 |
グリベンクラミド |
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(4)
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安全対策 |
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日米の承認時までの臨床試験において、本剤での重篤な肝機能障害の報告はなく、肝機能検査値異常の発現状況はプラセボのそれと程度・頻度ともに同様であり、ラットにおける肝細胞毒性所見も類薬(トログリタゾン)とは異なります。
しかし、類薬(トログリタゾン)で市販後に劇症肝炎等の重篤な肝機能障害が発現していること、市販後において本剤との因果関係を否定できない重篤な肝機能障害が報告されていることから、本剤においても重篤な肝機能障害の未然防止のための安全対策が必要となります。
以下に重篤な肝機能障害を未然に防止するためのチェックポイントと対策をまとめましたので、ご参照ください。
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肝機能障害についてご留意いただきたい点
投与開始前の チェックポイント |
- 患者さんに肝機能障害はありませんか?
- 本剤の投与開始前に肝機能検査を実施してください。異常値を呈する場合はその原因をご検討いただき、投与されるにあたっては肝機能のモニタリングを徹底する、検査結果を入手した時点で確認する、必要に応じて患者さんに肝機能障害の症状:悪心、嘔吐、腹痛、けん怠感、食欲不振、褐色尿等を知らせておくなどして、慎重に投与してください。
重篤な肝機能障害のある患者さんには投与しないでください。ALT(GPT)値が正常上限の3倍を超える患者さんや、肝硬変の患者さん等への投与は避けてください。
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- 肝機能障害の既往歴はありませんか?
- 問診を行い、肝機能障害の既往の有無をご確認ください。既往がある場合には慎重な投与が望まれます。類薬(トログリタゾン)を服用中に肝機能障害が出現した患者さんには投与を避けることが望まれます。
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投与中の
チェックポイント |
- 少なくとも投与開始後12カ月までは1カ月に1回、以後も定期的(3カ月に1回程度)に肝機能検査を実施してください。
2005年(平成17年)11月「使用上の注意」改訂のお知らせ
- 検査結果は、できるだけ次回の受診を待たず、入手した時点で確認してください。
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異常発現時 の対策 |
- 異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置をお願いいたします。異常値発現時の指針を例示します。
- ALT(GPT)値が正常上限の3倍を超える場合や黄疸を呈する場合は直ちに投与を中止し、原因を検索する。投与の再開は原因の判明後に行う。
ALT(GPT)値が正常上限からその3倍までの値の場合には異常値の原因を検索するとともに正常あるいは投与前値に戻るまでは肝機能検査をより頻回に実施し、慎重に推移を観察する。
悪心、嘔吐、腹痛、けん怠感、食欲不振、褐色尿等の肝機能障害を示唆する症状を認める場合には肝機能検査を実施し上記に応じて対応する。
臨床検査結果が得られるまでの間投与を継続するか否かは臨床判断による。
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