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ブロプレス錠2・4・8・12

ブロプレス錠の「使用上の注意」解説は作成時点(2005年10月)のものです。
以下の「使用上の注意」改訂(PDFファイル)をクリックすると該当する改訂内容がご覧いただけます。

2008年(平成20年) 6月「使用上の注意」改訂のお知らせ
2007年(平成19年) 11月「使用上の注意」改訂のお知らせ


「使用上の注意」解説

効能・効果に関連する使用上の注意

用法・用量に関連する使用上の注意

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

【使用上の注意】

// 1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) // 2.重要な基本的注意 // 3.相互作用 // 4.副作用 // 5.高齢者への投与 // 6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与 // 7.小児等への投与 // 8.適用上の注意 //


効能・効果に関連する使用上の注意

慢性心不全の【効能・効果】

ブロプレス錠2・4・8の場合*
下記の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害剤の投与が適切でない場合

  慢性心不全(軽症〜中等症)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

慢性心不全の場合

1. アンジオテンシン変換酵素阻害剤投与による前治療が行われていない患者における本剤の有効性は確認されておらず、本剤は、アンジオテンシン変換酵素阻害剤から切り替えて投与することを原則とする。
2. アンジオテンシン変換酵素阻害剤の効果が不十分な患者における本剤の有効性及び安全性、並びにアンジオテンシン変換酵素阻害剤と本剤を併用した場合の有効性及び安全性は確認されていない。

* ブロプレス錠2・4・8・12の場合は、高血圧症、腎実質性高血圧症に対する効能・効果が承認されています。

本項は、慢性心不全患者に対する国内の臨床試験において、有効性、安全性が確認されていない患者について記載しています。

慢性心不全患者(LVEF≦45%注)かつNYHA心機能分類IIM〜III)313例を対象とした第III相臨床試験(Assessment of Response to Candesartan in Heart failure in Japan:ARCH-J)は、本剤1日1回4mgを2〜4週間、その後8mgを24週間投与した二重盲検比較試験(プラセボ対照)であり、「心不全症状の明らかな悪化**」を主要評価項目として実施されています。有効性解析対象例292例における「心不全症状の明らかな悪化」の発現率の群間差(本剤投与群-プラセボ群)の点推定値は-14.8%[両側95%信頼区間:-22.8〜-6.8]であり、本剤投与群ではプラセボ群に比べ「心不全症状の明らかな悪化」を有意に抑制することが確認されています(図1-全例)

**心不全症状の明らかな悪化:心不全症状の悪化により入院・加療を要する場合、あるいは、心不全治療剤(強心剤、利尿剤、不整脈用剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤以外の血管拡張剤)の追加・増量処置を行い、約2週間後以降も同様の処置を継続する場合など主治医が悪化と判断した場合。

注) 登録から2ヵ月以内の検査により確認する。

有効性解析対象例の観察期背景要因による部分集団における「心不全症状の明らかな悪化」発現率の層別集計の結果は、いずれの部分集団でも、本剤投与群での発現率はプラセボ群に比較して低値を示し、背景要因による質的な交互作用はありません。しかし、「アンジオテンシン変換酵素阻害剤(以下、ACE阻害剤)による前治療の有無」による部分集団における検討では、前治療「あり」の場合の本剤投与群とプラセボ群での発現率の群間差の点推定値は-25.6%[両側95%信頼区間:-37.2〜-14.1%]と有意に低値を示していますが、前治療「なし」の場合での発現率の群間差の点推定値は-3.6%[両側95%信頼区間:-13.9〜6.7]と本剤投与群で低かったもののその差は有意ではありませんでした(図1-部分集団)。

図1 「心不全症状の明らかな悪化」発現率の比較

「心不全症状の明らかな悪化」発現率の比較
(慢性心不全承認時資料集計)

以上のことから、上記のように「効能・効果に関連する使用上の注意」の第1項を設定しています。

国内の第III相二重盲検比較試験では、ACE阻害剤による前治療「あり」の患者におけるACE阻害剤の有効性及び安全性について確認するよう規定していなかったことから、ACE阻害剤の効果が不十分な慢性心不全に対する本剤の有効性及び安全性は確認されていません。また、ACE阻害剤の投与は本剤投与開始前日までに中止しており、本剤とACE阻害剤を併用した場合の有効性及び安全性についても確認されていません。これらのことから、上記のように「効能・効果に関連する使用上の注意」の第2項を設定しています。

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用法・用量に関連する使用上の注意

慢性心不全の【用法・用量】

通常、成人には1日1回カンデサルタンシレキセチルとして4mgから経口投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量できる。なお、原則として、アンジオテンシン変換酵素阻害剤以外による基礎治療は継続すること。

<効能・効果に関連する使用上の注意>

慢性心不全の場合

投与開始時の収縮期血圧が120mmHg未満の患者、腎障害を伴う患者、利尿剤を併用している患者、心不全の重症度の高い患者には、2mg/日から投与を開始すること。2mg/日投与は、低血圧関連の副作用に対する忍容性を確認する目的であるので4週間を超えて行わないこと。
本剤の投与により、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、初回投与時、及び4mg/日、8mg/日への増量時には、血圧等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する等の適切な処置を行うこと。


慢性心不全を対象とした国内臨床試験において低血圧関連副作用(立ちくらみ、ふらつき、低血圧)による本剤の投与中止例は4.8%(24/496例)でした(表1)。

表1 低血圧関連副作用の発現頻度(処置別)

低血圧関連副作用の発現頻度(処置別)
(慢性心不全承認時資料集計)

一般に、レニン・アンジオテンシン(以下、RA)系を阻害する薬剤を慢性心不全などの患者に使用する場合、初回投与による血圧低下(first dose hypotension)が認められることが知られていますが、この初回投与効果はRA系の亢進が著しい患者ほどあらわれやすく、血圧低下をきたす要因は、「収縮期血圧の低値」、「利尿剤の使用による循環血流量の低下」、「腎障害」、「重症の心不全」であるとされており、初回投与を少量から開始すること、投与開始早期には血圧の推移を十分に観察することが推奨されています1)2)

また、慢性心不全を対象とした国内臨床試験(全試験合計:496例)での低血圧関連副作用発現例(11.5%、内訳:立ちくらみ5.4%、低血圧4.6%、ふらつき4.4%)について、患者背景要因との関連性を検討したところ、低血圧関連副作用の発現頻度は、(1)本剤投与量2mg/日以下に比較し、4mg/日以上で高く、(2)EF45.1%以上に比較し、45.0%以下で高く、(3)投与開始時の収縮期血圧120mmHg以上に比較し、119mmHg以下で高く、(4)ループ利尿剤の併用に比較し、ループ利尿剤とカリウム保持性利尿剤の2剤併用で高く、また(5)ACE阻害剤とβ遮断剤の2剤併用で高くなりました(表2)。
これらの患者背景要因について、ロジスティック回帰分析及び重回帰分析を実施したところ、これらの要因が低血圧関連副作用の発症に影響していることが示唆されています。

以上の成績をふまえ、本剤投与量4mg/日以上の患者、投与開始時の収縮期血圧が120mmHg未満の患者、腎障害患者、利尿剤併用患者、心不全重症度の高い患者のような低血圧を誘発する可能性のある患者では、特に注意が必要と考えられますので、本剤の忍容性を確認する目的で2mg/日から投与を開始し、増量は慎重に行ってください。
また、ACE阻害剤とβ遮断剤2剤の併用による低血圧関連副作用については、相互作用の項に記載しています。なお、「重要な基本的注意」の項においても低血圧に関する注意を記載していますのでご参照ください(高血圧症の場合慢性心不全の場合)。

また、臨床試験において本剤投与量を2mg/日から開始した19例のうち、2例において投与開始からおおむね4週以内に「めまい」が発現し、本剤の投与中止あるいは減量により症状が消失していること、本剤2mg/日投与での慢性心不全患者に対する有効性は、国内で実施された臨床試験成績からは確認されていないことから、「2mg/日投与は、低血圧関連の副作用に対する忍容性を確認する目的であるので4週間を超えて使用しないこと」と記載しています。

1) Vitovec et al., Heart failure and first dose hypotension after angiotensin converting enzyme inhibitors, Biomed Papers 2004; 148(2): 113-18.
2) Alderman CP et al., Adverse effects of the angiotensin-converting enzyme inhibitors, Annal. Pharmacother. 1996; 30: 55-61.

表2 低血圧関連副作用の発現頻度(患者背景要因別)

低血圧関連副作用の発現頻度(患者背景要因別)
数字は例数、(  )内:背景要因別投与例数に対する%(用量別については最高投与量での集計)、-:該当例なし
(慢性心不全承認時資料集計)

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Last updated:2008/06


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