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   3)前立腺癌への応用
 
米国を始め欧米では、食生活等の影響から老齢男性の前立腺癌患者が非常に多い。全癌患者中第4位である。そのためTAP-144の治療試験はまず米国で行われたが、従来の女性ホルモン製剤による内分泌療法と同様に有効率が高く、chemical castration剤として米国FDAからも高く評価されて、昭和60年5月、武田薬品とAbbott社とで設立したTAP Pharamaceuticals社から「Lupron」なる商品名で販売された。

Lupron(TAP-144)は酵素分解に抵抗するとはいえペプチドであることには変わりなく、長期間にわたり毎日投与する必要がある。そこで当社の製剤研究所でこのペプチドのマイクロカプセル型徐放性注射剤を検討し、生体内分解性の乳酸とグリコール酸の共重合物(PLGA)でW/Oエマルジョンを作り、さらにポリビニルアルコール(PVA)でW/O/Wエマルジョンとすることで、1ヵ月間にわたり均一にTAP-144を放出し、かつ平均粒子径が20μmで、皮下注射が可能な製剤が完成した。この完成によって、Lupronは前立腺癌の治療薬のみならず、1998年11月現在、70ヶ国あまりの国々で発売されており、本邦においては前立腺癌、子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の効能が取得されている。


// indexへ // はじめに // 1.TRHの合成研究 //2.LH-RH誘導体の合成研究 // 2-1)LH-RH類似ペプチドの合成法 // 2-2)LH-RH類似ペプチドの生理活性 // 3.おわりに //


Last updated:1999/03 



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