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リュープリン注射用3.75・1.88

リュープリンの「使用上の注意」解説は作成時点(1996年11月)のものです。
以下の各「使用上の注意」改定(PDFファイル)をクリックすると該当する改定内容がご覧いただけます。

2001年9月 厚生労働省医薬局安全対策課長通知(平成13年9月19日付医薬安第51号)による追記


「使用上の注意」解説

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

【効能・効果】<効能・効果に関連する使用上の注意>

【用法・用量】<用法・用量に関連する使用上の注意>

【使用上の注意】

// 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) // 重要な基本的注意 // 副作用 // 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 // 小児等への投与 // 適用上の注意 // その他の注意 //

【禁忌】
(次の患者には投与しないこと)

○全効能疾患共通

本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者

外国の文献報告で、合成LH-RH1),2)ならびに本剤の成分3),4)に対するアナフィラキシー反応が報告されています。また、全身性アナフィラキシー反応の発現症例が国内及び外国で報告されていることより、合成LH-RH、LH-RH誘導体に対して過敏症の既往歴のある患者ではアナフィラキシー反応等が発現する危険性が高いと考えられるため、投与禁忌として設定しています。

1) MacLeod TL.et al. :Fertil.Steril. , 48(3),500,1987.
2) Propovic V.et al. :Prostgrad.Med. J. , 64,245,1988.
3) Gerard S. Letterie et al. :Obstet. Gynecol. , 78(5) ,943, 1991.
4) J .D. Taylor:Med. J. Aust. , 161(3), 455, 1994.

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P15.(1996年11月作成)

○子宮内膜症・子宮筋腫・中枢性思春期早発症・閉経前乳癌の場合

妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者

妊婦については、動物試験の結果から本剤を投与すると流産等の障害が発現するおそれがあること、ならびに、米国において子宮内膜症患者に本剤を投与したところ、第4回目の投与後に妊娠していることが判明し、その後、流産に至った症例が報告されていることから記載しています。
すなわち、ウサギ器官形成期投与試験で胎児死亡の増加、骨格異常の増加傾向が認められています1)。また、ラットの器官形成期投与試験(妊娠6日目投与、ただしラットの妊娠期間は約21日間)において、流産と考えられる全胚死亡、妊娠期間の延長、分娩所要時間の延長等の所見がみられました2)。流産については、本剤の薬理作用による子宮内膜の増殖抑制あるいは萎縮に起因する変化と考えられました。妊娠期間の延長、分娩所要時間の延長については、投与初期のLH-RHアゴニスト作用により新たに形成された黄体から分泌されたホルモンに起因するものと推察されました。
なお、これらの所見は他のLH-RH誘導体でも報告があり、LH-RH誘導体に共通の注意事項と考えられます。
授乳婦については、ラットを用いた試験で、本剤の乳汁への移行が確認されていること3)、ならびに、ヒトでの検討が行われておらず、授乳婦及び乳児に対する安全性が確立していないことから記載しています。

[参考]

本剤の0.8mg/kg及び8mg/kgをラットの分娩日に皮下投与し、出生児の発育等に及ぼす影響を検討した授乳期投与試験では、出生児の生存率、体重推移、形態分化、離乳時の形態観察及び哺育期間中の行動については投薬の影響は認められていません4)

1) 大島洋次郎ほか:薬理と治療,18(S-3),633,1990.
2) 大島洋次郎ほか:薬理と治療,18(S-3),609,1990.
3) 苗代一郎ほか:薬理と治療,18(S-3),545,1990.
4) 大島洋次郎ほか:薬理と治療,18(S-3),625,1990.

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P15.(1996年11月作成)

○子宮内膜症・子宮筋腫・中枢性思春期早発症の場合

診断のつかない異常性器出血の患者[悪性疾患の可能性がある。]

異常性器出血の原因には悪性疾患の場合があり、悪性疾患であれば、本剤は無効であり、かつ、その投与期間中には発見を遅らせたり、増悪する可能性があることから、診断のつかない異常性器出血がみられる患者は禁忌と設定しました。
なお、異常性器出血には、回数、経血量、期間あるいは随伴症状に異常をきたす月経異常と、月経以外に性器出血をみる不正性器出血とがあります。これらの中には悪性疾患が原因となる可能性があるので、細胞診及び組織診で悪性腫瘍を否定し、かつ、問診、臨床症状、外診・内診所見、超音波検査、CT検査、MRI検査、子宮卵管造影、子宮鏡検査等により子宮内膜症あるいは子宮筋腫等の正確な診断のもとに本剤の投与を開始することが必要です。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P17.(1996年11月作成)

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【効能・効果】
<効能・効果に関連する使用上の注意>

○子宮筋腫の場合

本剤による子宮筋腫に対する治療は根治療法ではないことに留意し、手術が適応となる患者の手術までの保存療法並びに閉経前の保存療法としての適用を原則とすること。なお、下腹痛、腰痛に対する効果は、投与初期には認められないので、その間は適当な対症療法を考慮すること。

本剤等のLH-RH誘導体の子宮筋腫患者への投与目的としては、下記の3点が考えられ、治癒をもたらす療法ではないことを認識いただくために記載しています。

(1) 月経を停止させることにより貧血を改善し手術前の輸血を回避すること、及び筋腫核を縮小させ手術中の出血量を減少させること。
(2) 更年期が近い年齢層では、閉経まで月経を停止させ、閉経に移行させることにより手術を回避すること。
(3) 合併症等で直ちに手術が施行できない場合、手術時期をコントロールすること。

なお、後半の記載は、本剤の初回投与初期(投与開始1〜3週後)には血清エストロゲン濃度が一過性に上昇するため下腹痛、腰痛等の臨床症状に対する効果が認められませんので、その間は非ステロイド系消炎鎮痛剤の投与等の対症療法を考慮する必要があることを示唆しています。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P5.(1996年11月作成)

○閉経前乳癌の場合

本剤による手術後の補助療法については有効性、安全性が確立していないので、治癒手術後の再発防止には投与しないこと。

本剤の承認時までの臨床試験では、手術後の補助療法としての有用性は検討していないことからこの注意を記載しています。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P11.(1996年11月作成)

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【用法・用量】
<用法・用量に関連する使用上の注意>

○全効能疾患共通

本剤は4週間持続の徐放性製剤であり、4週を超える間隔で投与すると下垂体−性腺系刺激作用により性腺ホルモン濃度が再度上昇し、臨床所見が一過性に悪化するおそれがあるので、4週に1回の用法を遵守すること。

本剤は医師及び患者さんの負担を少なくするために、4週に1度の投与で済むように設計された徐放性製剤です。4週に1回の用法が守られないと、十分に有効性を発揮しないばかりか、次回投与時に血清エストロゲン濃度が再度上昇し、臨床所見の悪化があらわれるおそれがあることから記載しています。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P9.(1996年11月作成)

○子宮内膜症・子宮筋腫・閉経前乳癌の場合

治療に際しては妊娠していないことを確認し、子宮内膜症及び子宮筋腫の場合には必ず月経周期1〜5日目より投与を開始すること。

本剤は妊婦及び妊娠している可能性のある患者には投与禁忌であることから設定しています。本剤を投与すると、血清エストラジオール濃度は概ね閉経期レベル近くまで低下し、通常排卵は抑制されますが、下記に示すとおり、抑制されない場合もあります。抑制されない場合の妊娠を考慮して妊娠していないことを確認した上で投与開始する必要性があるため、妊娠している可能性のない月経周期1〜5日目(月経中〜月経直後)に投与を開始することを記載しています。

子宮筋腫に対する本剤1.88mg又は3.75mg投与例における排卵抑制率

1回投与量 排卵あり
1.88mg 3.2%(2/63)
3.75mg 6.6%(10/152)

観察期間:投与開始〜16週(125例) 投与開始〜24週(90例)

(子宮筋腫の承認時までの臨床試験集計)

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P9.(1996年11月作成)

治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせること。

本剤の投与により、血清エストラジオール濃度は閉経レベル近くまで低下し、通常排卵は抑制されますが、下表のとおり、排卵が抑制されない場合も若干あり、そのために「治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせること」ことが必要なためにこの注意を記載しています。避妊の方法を非ホルモン性に限定しているのは、ピル等ホルモン性避妊薬では本剤投与下における避妊効果が明らかでなく、しかも本剤の作用に影響を及ぼすことが考えられるためです。

子宮筋腫に対する本剤1.88mg又は3.75mg投与例における排卵抑制率

1回投与量 排卵あり
1.88mg 3.2%(2/63)
3.75mg 6.6%(10/152)

観察期間:投与開始〜16週(125例) 投与開始〜24週(90例)

(子宮筋腫の承認時までの臨床試験集計)

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P11.(1996年11月作成)
リュープリン・インタビューフォーム, p34. (1996年10月改訂)

エストロゲン低下作用に基づく骨塩量の低下がみられることがあるので、子宮内膜症及び子宮筋腫の場合には6カ月を超える投与は原則として行わないこと(6カ月を超える投与の安全性は確立していない)。なお、やむを得ず長期にわたる投与や再投与が必要な場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与すること。閉経前乳癌の場合で長期にわたる投与が必要な場合にも、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与すること。

本剤の標準治療期間は4〜6カ月です。また、子宮内膜症、子宮筋腫は、再発の頻度が高い疾患であるため、反復治療が必要な場合があります。
LH-RHアゴニストに共通の副作用として、エストロゲンの低下に伴う骨塩量の減少が指摘されており1),2)、本剤についても6カ月を超える長期投与や再投与に際しては注意を要する旨を記載しています。
なお、本剤の骨塩量に及ぼす影響をDPA法またはDXA法により検討した結果を示します。

[子宮内膜症患者におけるリュープリンの腰椎の骨密度に及ぼす影響3)
子宮内膜症患者14例の結果では、投与開始24週後(または投与終了時)での第2〜4腰椎(L2-4)の骨密度は投与前値に比し平均5.1%の低下が認められました。その後、引き続き追跡調査された8例における骨塩量減少は、投与終了後3〜12カ月の時点で回復傾向がみられるものの、投与前値まで回復しない例もありました。

DXA法、DPA法による骨塩量の推移

観察時期 投与終了時
(24週)
投与終了
3カ月後
投与終了
6カ月後
投与終了
1年後
投与終了
1年6カ月後
測定例数 投与前との 対比(%) 回復 不変又
は減少
回復 減少 回復 減少 回復 減少
14例 -5.1±1.9 - - - -
投与終了後の各時期に測定された症例 6 -5.5±2.5 3 3*1 - - -
4 -5.7±2.6 - 3 1*2 - -
5 -5.8±2.6 - - 5 0 -
4 -6.7±2.0 - - - 3 1*3>

%値: 平均±標準偏差
回復: 投与終了時に比して、骨密度が回復傾向にある症例
減少: 投与終了時に比して、骨密度が更に減少している症例
*1: 不変1、減少2(うち、1例は1年後回復傾向、他の1例はその後来院せずフォローができなかった。)
*2: 1年後の測定では回復傾向を示した。
*3: 妊娠及び分娩のため1年6カ月後まで測定できなかったもので、12.7%の減少は妊娠の影響も考えられる。

武谷雄二ほか:薬理と治療,20,3343,1992.

[子宮筋腫患者の腰椎の骨密度に及ぼすリュープリンの影響4)
子宮筋腫の承認時までの臨床試験において、本剤の骨塩量に及ぼす影響をDXA法により検討した結果では、投与終了後24週においても投与前値に比べ骨密度が低値であった原因としては、骨塩量は一般的に30歳代でピークに達するといわれていますが、骨密度測定患者の多くは40歳以上であり、自然経過でも骨塩量の低下を来たす年齢であったことも一因と考えられます。

閉経前乳癌の承認時までの臨床試験においては、本剤の骨塩量に及ぼす影響は検討されておりませんが、閉経前の女性にLH-RHアゴニストを投与すると、薬物的閉経状態となるため、子宮内膜症、子宮筋腫の場合と同様に骨塩量の減少が起こることが考えられることから、閉経前乳癌に投与する場合も骨塩量の検査を行うべきことを記載しています。 なお、悪性腫瘍では効果が認められる限り投与が継続されると考えられますので、子宮内膜症及び子宮筋腫の本項目中に記載されている「6カ月を超える投与は原則として行わないこと(6カ月を超える投与の安全性は確立していない)」という部分は、閉経前乳癌では記載していません。

1) 佐本玲子ほか:産婦人科治療,67,104,1993.
2) 小原範之ほか:日本産科婦人科学会雑誌,45,N-211,1993.
3) 武谷雄二ほか:薬理と治療,20,3343,1992.
4) 承認時資料武田薬品集計

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P9.(1996年11月作成)
リュープリン・インタビューフォーム, p35. (1996年10月改訂)

○子宮内膜症・子宮筋腫の場合

一般的に投与量の増加に伴って副作用の発現率が高くなる傾向がみられる。投与量の決定にあたっては、用法・用量に示された体重、子宮腫大の程度に留意すること。

注)承認用法・用量

・子宮内膜症の場合

通常、成人には4週に1回酢酸リュープロレリンとして3.75mgを皮下に投与する。 ただし、体重が50kg未満の患者では1.88mgを投与することができる。なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

・子宮筋腫の場合

通常、成人には4週に1回酢酸リュープロレリンとして1.88mgを皮下に投与する。 ただし、体重の重い患者、子宮腫大が高度の患者では3.75mgを投与する。なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

子宮筋腫に対する承認時までの臨床試験(用量比較試験、二重盲検比較試験、一般臨床試験)では、用量別副作用発現頻度は、1.88mg投与例では84.4%(78/92)、3.75mg投与例では84.3%(188/223)と同等でしたが、このうち用量比較試験で下図下段のとおり、3.75mg投与例の方が副作用発現率が高かった1) こと、及び、承認時までの臨床試験における全般改善度は、体重の重い患者(55kg以上)、子宮の大きい患者(手拳大以上)では、3.75mg投与例の方が1.88mg投与例に比べて改善率が有意に高かったこと(下図上段)から、本項を設定しました。副作用頻度、あるいは、体重、子宮腫大の程度に応じて投与量を適宜調節することが適正使用上必要であると考えられます。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P5.(1996年11月作成)

また、子宮内膜症における承認時までの臨床試験からは副作用の発現状況および発現頻度について、体重および用量による相違は認められていません。しかしながら、子宮内膜症は子宮筋腫と同様にエストロゲン依存性の疾患であり、本剤1.88mgおよび3.75mg投与による血中エストラジオール抑制の推移は類似していると考えられ、同様の副作用発現傾向がみられる可能性が推定されることから記載しています

1) John M. et al. :J. Allergy Clin. Immunol. , 91(4),867, 1993.

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【使用上の注意】

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

○全効能疾患共通

ゼラチン含有製剤又はゼラチン含有の食品に対して、ショック、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)等の過敏症の既往歴のある患者[ただし、過敏症の原因がゼラチンであることが明らかな場合には投与しないこと。]

麻疹・おたふくかぜ・風疹(MMR)ワクチンの接種に際してアナフィラキシーを呈し、その原因が製剤に含有されているゼラチンであるとした報告1,2) があります。本剤では、投与禁忌の項に「本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者」を記載しておりますが、本剤がゼラチンを含有していることより、より一層の注意喚起をはかるため、上記報告に基づき、本項を記載しています。

2) 河野圭子他:産婦人科の実際, 41(4), 549, 1998.

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P17.(1996年11月作成)

○子宮内膜症・子宮筋腫・閉経前乳癌の場合

粘膜下筋腫のある患者[出血症状が増悪することがある。]

粘膜下筋腫では、しばしば重症な過多月経がみられますが、本剤や他のLH-RHアゴニストの粘膜下筋腫患者への投与中あるいは投与後に、多量の性器出血を呈したとの外国での報告1),2),3) や出血性ショックを呈したとの国内での報告4) があることから重要な基本的注意及び慎重投与の項に記載しています。機序としては、筋腫核に組織学的な硝子様変性、部分的壊死、出血が認められていることから、低エストロゲンによる筋腫核の縮小、変性が多量出血につながった可能性があるとされています。1)

1) Friedman A.J. et al:Fertil.Steril.,52(1),152,1989
2) Friedman A.J. et al:Hum.Reprod.,8(4),540,1993.
3) Thorp M.J. et al:J.Reprod.Med.,36(8),625,1991.
4) 上田克憲ほか:日本産科婦人科学会雑誌,45(12),147,1993.

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P17.(1996年11月作成)

○前立腺癌の場合

脊髄圧迫又は尿路閉塞による腎障害を既に呈している患者又は新たに発生するおそれのある患者[初回投与初期の血清テストステロン濃度の上昇に伴い、原疾患の症状が悪化する可能性がある。]

脊髄圧迫による痛みや、尿管閉塞による腎障害をすでに呈している患者では、本剤投与開始初期のフレアーアップにより、症状が増悪する可能性が高いので慎重に投与する必要があります。また、脊椎転移があるが、まだ臨床症状を呈していない患者や、排尿障害があるが腎障害に至っていない患者についても同様に注意する必要があるため、本項を設定しています。

[出典] リュープリン・インタビューフォーム, P34.(1996年10月作成)

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2.重要な基本的注意

○全効能疾患共通

本剤は増粘剤として精製ゼラチンを含有している。ゼラチン含有製剤の投与により、ショック、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)があらわれたとの報告があるので、問診を十分に行い、投与後は観察を十分に行うこと。

麻疹・おたふくかぜ・風疹(MMR)ワクチンの接種に際してアナフィラキシーを呈し、その原因が製剤に含有されているゼラチンであるとする報告1,2)があります。本剤では、投与禁忌の項に「本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者」を記載しておりますが、本剤がゼラチンを含有していることより、より一層の注意喚起をはかるため、上記報告に基づき、本項を記載しています。

1) John M. et al.:J.Allergy Clin.Immunol.,91(4),867,1993.
2) 河野圭子ほか:産婦人科の実際, 41(4), 549, 1998.

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P17.(1996年11月作成)

初回投与の初期には、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用により性腺ホルモン濃度が一過性に上昇する。
前立腺癌及び閉経前乳癌の場合にはこの期間に骨疼痛の一過性増悪等がみられることがあるが、このような症状があらわれた場合には対症療法を行うこと。また、前立腺癌の場合には尿路閉塞あるいは脊髄圧迫のみられるおそれがあるので慎重に投与し、投与開始1カ月間は十分観察を行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
子宮内膜症、子宮筋腫及び中枢性思春期早発症の場合にもこの期間に臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

本剤によるフレアーアップに対する注意事項です。
本剤の初回投与初期には、高活性LH-RHアゴニストとしての下垂体−性腺系刺激作用により、性腺ホルモン濃度が一過性に上昇するために、骨転移を伴う前立腺癌や閉経前乳癌患者では、骨疼痛の増悪や脊髄圧迫症状をみることがあること、また前立腺癌では尿路閉塞を起こしうることからこの注意を記載しています。なお、子宮内膜症、子宮筋腫あるいは中枢性思春期早発症の場合も、この期間には症状の一過性の増悪を認めることがありますが、治療を継続中に消失するのが一般的です。
骨疼痛の増悪をみた場合の処置としては、ジクロフェナクナトリウム、硫酸モルヒネ、エルカトニン、ロキソプロフェンなどが対症的に投与されています。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P11.(1996年11月作成)
リュープリン・インタビューフォーム, p42. (1996年10月改訂)

○子宮内膜症・子宮筋腫・閉経前乳癌の場合

更年期障害様のうつ状態があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察すること。

詳細は不明ですが、本剤投与後、うつ症状を呈し、自殺企図に至った例が外国で報告されていることから、重大な副作用として記載するとともに、重要な基本的注意として記載しています。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P13.(1996年11月作成)

○子宮内膜症・子宮筋腫の場合

投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること。

本剤の投与にあたっては、問診、臨床症状、外診・内診所見、超音波検査、CT検査、MRI検査、子宮卵管造影、子宮鏡検査等により子宮内膜症あるいは子宮筋腫と診断することが前提となり、その際には類似疾患との鑑別に留意する必要があります。卵巣癌、子宮体癌、子宮肉腫等悪性腫瘍においては、本剤の急性効果により病状を進行させたり、あるいは隠蔽させる恐れがあるので、これらの類似疾患との鑑別に留意する必要があるため記載しています。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P7.(1996年11月作成)

○子宮筋腫の場合

粘膜下筋腫の患者に投与する場合は、出血症状が増悪することがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。また、出血症状が増悪した場合には連絡するよう患者に対し注意を与えること。

粘膜下筋腫では、しばしば重症な過多月経がみられますが、本剤や他のLH-RHアゴニストの粘膜下筋腫患者への投与中あるいは投与後に、多量の性器出血を呈したとの報告1),2),3) や出血性ショックを呈したとの報告4) があることより、重要な基本的注意及び慎重投与の項に記載しています。
なお、機序としては、筋腫核に組織学的な硝子様変性、部分的壊死、出血が認められていることから、低エストロゲンによる筋腫核の縮小、変性が多量出血につながった可能性があるとされています
1)

1) Friedman A.J. et al:Fertil.Steril.,52(1),152,1989.
2) Friedman A.J. et al:Hum.Reprod.,8(4),540,1993.
3) Thorp M.J. et al:J.Reprod.Med.,36(8),625,1991.
4) 上田克憲ほか:日本産科婦人科学会雑誌,45(12),147,1993.

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P7.(1996年11月作成)

○中枢性思春期早発症の場合

治療中は定期的にLH−RHテストを行い、血中LH及びFSHの反応性が抑制されない場合には、投与を中止すること。

本剤の投与を継続するか中断するか、あるいは増量するか(最大90μg/kgまで)の判断には、効果の有無を確実に把握する必要がありますが、効果の指標となる検査法としてはLH-RHテストを定期的に実施するのがよいこと、この検査で血中のLH及びFSHの反応性が抑制されない場合には投与を中止すべきであることからこの注意を記載しています。

[出典] リュープリン・インタビューフォーム, P41.(1996年10月改訂)

○閉経前乳癌の場合

本剤で抗腫瘍効果が得られず進行を認めた場合は、投与を中止すること。

閉経前進行・再発乳癌の治療は、本剤等の内分泌療法が優先されると考えられますが、これらが無効な場合は他の治療への切替えを考慮すべきであることより記載しています。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P13.(1996年11月作成)

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3.副作用

○子宮内膜症

副作用集計成績

○子宮筋腫

副作用集計成績

○閉経前乳癌

副作用集計成績

○前立腺癌

副作用集計成績

○中枢性思春期早発症

副作用集計成績

(1)重大な副作用

○全効能疾患共通

間質性肺炎(0.1%未満)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察すること。

本剤による間質性肺炎が報告されており、いずれの効能疾患(子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、前立腺癌、中枢性思春期早発症)でも発現すると考えられること、また、間質性肺炎は重篤な転帰をとることが多いことから、重大な副作用として注意喚起のために記載しています。
処置・対応としては、呼吸器系の前駆症状が発現した場合、間質性肺炎の可能性が考えられますので、注意深く観察することが必要です。早期の発見、早期のステロイド治療が必要です。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P20.(1996年11月作成)

アナフィラキシー症状(0.1%未満)があらわれることがあるので、問診を十分に行い、投与後は観察を十分に行うこと。

本剤によるアナフィラキシー関連症状が報告されていることから記載しています。
下表にアナフィラキシー症状発現症例(文献報告)1),2)を示します。
これらの患者は、いずれも抗生剤等による薬剤の副作用既往歴またはアレルギー疾患(気管支喘息等)のある患者です。
処置・対応としては、昇圧剤、副腎皮質ホルモン投与や気道確保、酸素ガス投与等の治療が行われています。

アナフィラキシー症状発現例

No. 患者 リュープリン
1日投与量・
投与期間
併用薬
(投与期間)
副作用
性・年齢 投与目的疾患
(合併症)
経過及び処置
1 女・27歳

ダナゾールによる全身蕁麻疹の副作用歴有

子宮内膜症
(合併症なし)
7.5mg
90.3
(1回投与)
不明

アナフィラキシー反応

90.3 本剤筋注6時間後に全身蕁麻疹発現。
その後、呼吸窮迫発現。
エピネフリン、ジフェンヒドラミンで回復。
10日後 同様症状再発。
4日間で6回の症状発現。
エピネフリン、ジフェンヒドラミン、プレドニゾロン投与で回復。
本剤投与6週後 アナフィラキシー反応発現。
気道保持、プレドニゾロン、ジフェンヒドラミン投与で 回復。

[文献]G.S.Letterie et al.:Obstetrics & Gynecology, 78(5), 943, 1991.


No. 患者 リュープリン
1日投与量・
投与期間
併用薬
(投与期間)
副作用
性・年齢 投与目的疾患
(合併症)
経過及び処置
2 男・74歳

抗炎症薬によるアレルギーの副作用歴有

前立腺癌 7.5mg
94.3.3
〜不明
flutamide
不明

アナフィラキシー反応
(鼻のかゆみ、くしゃみ、発汗、嘔吐、顔のはれ、血圧低下:SBP 60mmHg、喘鳴、呼吸困難)

94.3.3 本剤皮下注5分以内にアナフィラキシー反応発現。
アドレナリン、ヒドロコルチゾン投与により回復。

[文献]J.D.Taylor:The Medical J.Australia,161(3),1994.

1) Gerard.S.Letterie et al.:Obstet.Gynecol.,78(5),943,1991.
2) J.D.Taylor:Med.J.Aust.,161(3),455,1994.

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P21.(1996年11月作成)

○子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌の場合

エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察すること。

○前立腺癌の場合

うつ状態(0.1%未満)があらわれたとの報告がある。

詳細は不明ですが、本剤投与後、うつ症状を呈し、自殺企図に至った例が報告されていることから、重大な副作用とし記載するとともに、重要な基本的注意の項にも記載しています。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P22.(1996年11月作成)

○前立腺癌の場合

下垂体−性腺系刺激作用による血清テストステロン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪、尿路閉塞あるいは脊髄圧迫(5%以上)がみられることがあるので、このような場合には対症療法等適切な処置を行うこと。

リュープリン初回投与直後から2週目頃までにLH-RHアゴニストとしての本来の薬理作用による血清テストステロンの上昇に伴って排尿障害、骨疼痛などの臨床症状が悪化することがあるため、記載しています。
通常、リュープリンを継続投与してもこれらの症状は軽快〜消失しますが、投与初期(投与前から、あるいは投与後2、3週間まで)にアンチアンドロゲン剤を投与することによってある程度コントロールすることが可能とする報告があります。
また、症状が出た場合、骨疼痛についてはインドメタシン等の鎮痛剤を、排尿困難についてはバルーンカテーテル留置等をそれぞれ対症療法として考慮します。

[出典] リュープリン・インタビューフォーム, P57.(1996年10月改訂)

(2)その他の副作用

○子宮内膜症・子宮筋腫・閉経前乳癌・中枢性思春期早発症

○前立腺癌

承認時および市販後の調査における副作用発現状況に応じて記載しています。

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4.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

○子宮内膜症・子宮筋腫・閉経前乳癌・中枢性思春期早発症の場合

妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者には投与しないこと。 [LH−RH誘導体による流産の報告があり、本剤の動物試験で胎児死亡の増加及び胎児体重の低値(ラット、ウサギ)並びに骨格異常の増加傾向(ウサギ)がみられている。また、ラットで乳汁への移行がみられている。]

妊婦については、動物試験の結果から本剤を投与すると流産等の障害が発現するおそれがあること、ならびに、米国において子宮内膜症患者に本剤を投与したところ、第4回目の投与後に妊娠していることが判明し、その後、流産に至った症例が報告されていることから記載しています。
すなわち、ウサギ器官形成期投与試験で胎児死亡の増加、骨格異常の増加傾向が認められています1)。また、ラットの器官形成期投与試験(妊娠6日目投与、ただしラットの妊娠期間は約21日間)において、流産と考えられる全胚死亡、妊娠期間の延長、分娩所要時間の延長等の所見がみられました2)。流産については、本剤の薬理作用による子宮内膜の増殖抑制あるいは萎縮に起因する変化と考えられました。妊娠期間の延長、分娩所要時間の延長については、投与初期のLH-RHアゴニスト作用により新たに形成された黄体から分泌されたホルモンに起因するものと推察されました。
なお、これらの所見は他のLH-RH誘導体でも報告があり、LH-RH誘導体に共通の注意事項と考えられます。
授乳婦については、ラットを用いた試験で、本剤の乳汁への移行が確認されていること3)、ならびに、ヒトでの検討が行われておらず、授乳婦及び乳児に対する安全性が確立していないことから記載しています。

[参考]

本剤の0.8mg/kg及び8mg/kgをラットの分娩日に皮下投与し、出生児の発育等に及ぼす影響を検討した授乳期投与試験では、出生児の生存率、体重推移、形態分化、離乳時の形態観察及び哺育期間中の行動については投薬の影響は認められていません4)

1) 大島洋次郎ほか:薬理と治療, 18(S-3), 633, 1990
2) 大島洋次郎ほか:薬理と治療, 18(S-3) ,609, 1990.
3) 苗代一郎ほか:薬理と治療, 18(S-3), 545, 1990.
4) 大島洋次郎ほか:薬理と治療, 18(S-3), 625, 1990.

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P27.(1996年11月作成)

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5.小児等への投与

○中枢性思春期早発症の場合

低出生体重児、新生児、乳児に対する安全性は確立していない。

低出生体重児、新生児、乳児に対する安全性は確立していないため記載しています。

[出典] リュープリン・インタビューフォーム, P59.(1996年10月改訂)

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6.適用上の注意

○全効能疾患共通

(1) 投与経路:皮下注射のみに使用すること。
[静脈注射により血栓症を誘発するおそれがある。]

本剤のマイクロカプセルの平均粒子径は約20μmであり、毛細血管に詰まる可能性があることから投与経路は皮下注射であることを再認識していただくために記載しています。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P27.(1996年11月作成)

(2) 投与法:
1) 注射針は25ゲージ又はそれよりも太いものを用いること(キット品には25ゲージの注射針が装着されている)。

注射針が詰まったりせずにスムーズに本剤を皮下注射するためには、25ゲージ以上の太さの注射針を用いる必要があることから、この注意を記載しています。

2)皮下注射にあたっては下記の点に注意すること。
  (1) 注射部位は上腕部、腹部、臀部の皮下とすること。
  (2) 注射部位は毎回変更し、同一部位への反復注射は行わないこと。
  (3) 注射針が血管内に入っていないことを確認すること。
  (4) 注射部位をもまないように患者に指示すること。

 

(1) 一般に、皮下注射にあたっては、大きな神経を傷つけないこと、大血管に入らないこと、皮下組織が比較的疎で薬物を一定量収容できること、表面皮膚の知覚が比較的鈍感であることが大切な条件であり、記載しています。
(2) 皮下注射を繰り返し行う場合は、注射部位を広範に求め、順序良く場所を変え、同一部位に連続して注射しないようにする必要があります。このことから、同一部位への反復投与は負担がかかることから記載しています。
(3) 本剤は平均粒子径約20μm、最大径約74μmの粒子からなる懸濁性注射剤であり、血管内に投与された場合に、毛細血管に詰まることが考えられることから記載しています。
(4) 投与部位をもむことにより、マイクロカプセルからの主薬の放出性が変化する可能性があるため設定しています。

[参考]

もみ刺激の影響については、ラットを用いた検討が行われています。ラットの頸背部に本剤投与後、マイクロカプセルが体液により膨潤し、外力を受けやすい状態になった7日または14日後に投与部位を3分間もみ、翌日の主薬の残存率を測定した結果、薬物の放出性に影響はないことから、極端なもみ刺激を与えないかぎり過量放出は起こらないと考えられます。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P27.(1996年11月作成)

(3) 調製法:
1) 用時調製し、懸濁後は直ちに使用すること。

本剤の懸濁直後と懸濁24時間後のサンプルとを比較した結果、懸濁用液中に放出された薬物量、ならびに薬物の放出性にはほとんど差が認められないことが確認されています。
しかし、本剤には防腐剤が配合されていないため、「用時調製し、懸濁後は直ちに使用すること」が必要です。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P29.(1996年11月作成)

2) バイアル品の懸濁液の粒子が沈降している場合は、泡立てない程度に揺り動かして粒子をよく再懸濁させて使用すること。

本剤は懸濁後粒子が沈降しても、泡立てない程度に揺り動かすことにより、容易に再分散し、再び懸濁することが可能です。
「泡立てない」とあるのは、泡立てるとバイアルに付着し、取り残しが生じるためで、放出性の変化などの問題ではありません。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P29.(1996年11月作成)

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7.その他の注意

○全効能疾患共通

(1) 本剤の投与により血栓症、肺塞栓症がみられたとの報告がある。

本剤との因果関係は明確でないものの、血栓症関連症状が報告されていることから記載しています。
なお、血栓形成の一般的な機序の一つとして血液凝固系が亢進することが考えられますが、本剤の血液凝固系に対する影響については、子宮内膜症、前立腺癌を対象として検討されており、その結果、プロトロンビン時間(PT)、部分トロンボプラスチン時間(PTT)、および活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)の短縮は認められていません。また、他のLH-RHアゴニスト投与によってフィブリン形成能が低下すること、及びフィブリン溶解活性が上昇するとの報告や、LH-RHアゴニストの主要な血液凝固因子への影響については問題ないとの報告1) もあります。

1) Lindoff C. et al. :Int. J. Fertil. , 39(3), 133, 1994.

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P29.(1996年11月作成)

(2) ラットに酢酸リュープロレリンとして本剤0.8、3.6及び16mg/kg/4週を1年間、並びに酢酸リュープロレリン水溶液注射剤0.6、1.5及び4mg/kg/日を2年間それぞれ皮下投与した試験で、良性下垂体腺腫が認められたとの報告がある。

本剤のラットでの1年間の慢性毒性試験において、下垂体前葉のLH及びFSH産生細胞に由良する良性の下垂体腺腫がみられたことから本項が設定されています。
なお、この下垂体腺腫には種差があり、マウスに2年間あるいはイヌに1年間投与した試験では下垂体に変化は認められておらず、サルに1年間投与した試験でも、下垂体に重量増加はみられたものの、増殖性の変化は認められていません。

[出典] 『リュープリンの「使用上の注意」解説』, P29.(1996年11月作成)

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Last updated:2002/07  


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